エモーショナルの向こう側

思いの丈をぶつけに来ます

5/1 sukida dramas@京都二条GROWLYが最高だった話。


5月1日(水) @京都・二条GROWLY
GROWLY 7th Anniversary!!
sukida dramas CONTINUE!!!
(w/踊る!ディスコ室町、LADY
FLASH、ゆ~すほすてる、Set Free、yound)

に行ってきた。
名古屋のバンド、sukida dramasの復活祭だ。

今年1月に活動再開の報を受けてから、どれだけこの日を待ち望んで来ただろう。
久しぶりに観たsukida dramasはもう本当に……本当に良かった……。
京都まで来て良かった、sukida dramasが好きで良かった、音楽が好きで良かった。そう思えるライブだった。


sukida dramas観たらブログを書こうと決めていた。
このバンドについては語っても語っても語りきれない。


ちなみに、今日のライブに向かう前に書いた記事はこちら。
私とsukida dramasとの出会いと、私が思うsukida dramasというバンドの話だ。

 

そして、ここから今日のライブの話。
レポとも呼べない感情の記録になると思う。
セトリとかの話もしてるので、26日の名古屋に行く予定でネタバレされたくない人は注意。

 

この日の対バンは5バンド。
どのバンドも今日の雰囲気に合っていてとても良かった。


とくに痺れたのはLADY FLASHと踊る!ディスコ室町だ。
両バンドとも、過去にsukida dramasとの対バンで観たことがあって、バンド同士も仲良しということで最初から楽しみにしていたが予想以上だった。


LADY FLASHは最初の「とらばーゆ」で、sukida dramasとの3マンをぶわーーーーーっと思い出してテンション上がりまくった。
ちょうど3マンをした頃に、sukida dramasがこの曲のMV再現をしていたのだ。
それ以外の曲はほぼ初めて聴くものだったが、なんかもうめちゃめちゃに良かった。
最前でsukida dramasのメンバーがはしゃぎまくってたのもめちゃめちゃに良かった。


踊る!ディスコ室町も、sukida dramasきっかけで出会って好きになったバンドのひとつだ。
もう勝手に身体が動く動く動く。これもたぶんsukida dramasのメンバーもはしゃぎ倒してたんだけど、自分も前ではしゃいでたからよくわからない。
ミキクワカドさんがMCで「sukida dramasはなんていうか………………………………」と沈黙していたのが面白かった。すかさずフロアから「ともだちー!」と声が飛ぶ。
「ともだち……そう、友達なんですよ…………バンドの友達って普通あんまり会わないんだけど、一緒にフジロック行ったりとか……ライブハウス以外でも会う……」「しかも名古屋のバンドだと思ってたらザキヤマは京都に引っ越してくるし」と、これだけでもう仲良しなんだなというのが伝わってにこにこしてしまう。
そういえばLADY FLASHのボーカルの人も「この後ザキヤマの家に泊まります。嘘です」と言って笑いを誘っていた。


ここまでのやり取りだけで、本当に今日はステージ上もフロアもsukida dramasの友達がいっぱいなんだなと実感する。


すでにエモい気持ちになりながら迎えたsukida dramas復活の瞬間。

自ら機材を用意するメンバー達を、私は直視することができなかった。
めちゃめちゃ楽しみなのに、変に緊張している。なぜか突然帰りたい衝動に襲われる。
それでもライブが待ち遠しくて仕方なくて、チラチラとステージ上を盗み見た。

準備が終わり、皆が袖にハケようとしたとき、ギターボーカル・中川さんがマイクの前に立って、何か言おうとして、フロアを見つめて、結局何も言わずに去っていったのが印象的だった。

sukida dramasは、初めて聴くSEと共に現れた。
大歓声のフロアに向かって、中川さんが「これも俺らが作った曲~!」と誇らしげに笑う。

そしてサポートベースを含めた5人がドラムの前で円陣を組む。
sukida dramasのライブが始まる。


中川さんが曲名をコールし、ベースの音が響く。
Lemonadeだ!

先代サポートベース毛利さんとはまた違う、少し柔らかい石川さんのベースの音が、新しいsukida dramasの始まりを思わせる。
中川さんが、岡安さんが、ザキヤマさんが、エイリアンちゃんが、みんな笑顔で楽しそうに楽器を奏でている。

 

"指し示してよ 後悔の向こうを"

"抱きしめてよ 膨大な苦悩を"


メンバー全員が声を揃えてコーラスする部分の歌詞を聴いて、私はなぜこの曲が活動再開1曲目に選ばれたのか、なんとなくわかった気がした。
正直かなり意外だったのだ。私はてっきり最初はKansasかなと思っていた。でも、違うのだ。今の彼らの気持ちは、「Lemonade」なのだ。


"散々眠り無理やり起こしたブレイン カウントダウン終わりさよならを告げてくれ"
"客観的に見ればここは自由で 落胆せずにただいまと告げてくれ"


歌詞に"さよなら"と"ただいま"が含まれているのはただの偶然だろうか。
(実はこの曲が発表された直後は、これはもしかしてまさか脱退した初代ベース・イラミナさんに向けたものなのでは……と頭を抱えたのはまた別の話。)


実は、開始直後から私は溢れる涙を抑えられずにいた。
「泣けるバンド」「泣ける曲」みたいなカテゴライズはなんか違うなと思うし、sukida dramasは笑顔で観るバンドなのにと思いながら、それでも勝手に泣けてきてしまうんだから仕方ない。
こんなに泣きながら観たのはそれこそイラミナさん脱退のとき以来かもしれない。あのときは悲しい涙だったが、今回は嬉しい涙だ。それほどに、どうしようもなく、私はsukida dramasの復活が嬉しかった。


2曲目はたぶんBLUEだったと思う。
私の中のBLUEは、「ブルーな気持ちも青臭い感性も、全部含めて自分なんだから仕方ないだろ!上手く付き合って生きていくしかないんだから!」という曲だ。念押ししておくが、歌詞やライブでのMCを聴いた私個人の解釈だ。
でも、この解釈に基づいて聴くとやっぱり復活したsukida dramasがBLUEを演奏するのは意味があるよなと思ってしまうのだ。
我ながら、こじつけ拗らせおたくしてんな……って自覚はある。


このあたりから記憶が曖昧になってくる。
曲順やなんかがさっぱり思い出せない。
この頃には涙も乾いていたように思う。


「雨降りの午後」をやったのは間違いない。
エイリアンちゃんの伸びやかな歌声が、GROWLYに響く。

MC中にフロアから「エイリアン大人っぽくなったね~」と言われ、「今の誰? もっかい言って!」と笑ってたのが可愛かった。
「身長1.5cm伸びたの!」と言っていたが、それよりもめちゃめちゃ痩せたことが大きいと思う。
顎のラインがしゅっとして、センター分けの髪型も相まって確かに大人っぽく見える。

対する岡安さんは、なんと13キロ太ったらしい。
中川さんに「見ればだいたい分かるわ!」とツッコまれていた。
言われてみればなんだか丸くなったような……。


MCでは、頻繁にフロアから野次とも声援ともつかない声が飛ぶ。
ともすれば身内ノリになってしまいそうだが、今夜のGROWLYはそんなことなくて、あくまであったかい空間だった。

「ともきー!」「がんばれー!」という声に、中川さんが「いや、頑張るけどさ……めっちゃ心強い……ありがとぉ~」と返す。

「岡安ー!」「岡安ー!」と何度も呼ばれた岡安さんは、今まで聞いたこともないくらい大きな声で「俺やーーーー!!!!」とシャウトしていた。
中川さんとエイリアンちゃんに「いや、何、そんなん見たことない!」「ここに来て初めての一面!」と驚かれる。
最終的に「お前今日めっちゃ楽しいやろ、チョケ具合でわかるわ」と中川さんにいじられていた。
そういう中川さんも、エイリアンちゃんも、ザキヤマさんも随所で「いやー、楽しい」「楽しいね~」と、思わず溢れてしまったように、言わずにはいられないといった様子で溢していて、見ているこっちも楽しくなる。

 

ライブ中盤、MCを挟んで、次の曲に行くとき、一瞬しんとフロアが静まり返った。
この間で、「くる」という予感がする。
中川さんが、すう、と息を吸って、口を開く。


"溺れたっていいよ ピストルに撃たれて 殺されてもOK
そこに愛があったかを 確かめたいんだ 確かめたいんだ"


あーーーーーーーーーーーBillowsだ!!!!!!!!!やっぱり!ここで!Billowsだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


最後の"確かめたいんだ"で大きく手を挙げながら、私は必死で嗚咽を堪えていた。いや、うそ、ちょっと嗚咽が漏れてしまった。


私はsukida dramasの曲の中でも、このBillowsがいっとう好きだ。
とくにこのサビが好きだ。

CD音源だと出だしはドラムのみですぐにAメロに入る構成だが、ライブだとサビだけを中川さんが最初に歌う。
私はこのライブver.がめちゃめちゃ好きだ。

一時期、中川さんはBillowsをよく「人生の荒波を乗り越える曲です」と紹介していた。
私にとってのBillowsは「迫りくる波にのるかのまれるかは自分次第」という曲だ。
だから、自分が人生で大きな波に出会うと、いつも聴いていた。
しかも、"溺れたっていい"のだ。波にのまれても、そこに愛があったことが確かなら、それでいいんだ……と思えるから、私は恐れずに挑戦することができた。
好きなことなら、失敗したって、チャレンジした方がいいに決まってる。


私はBillowsのライブver.が大好きだが、ほんのちょっとの、たぶん気持ちの問題で、「良いBillows」のときと「いまいちなBillows」のときがある。
今日のBillowsは文句なしの「めちゃめちゃ良いBillows」だった。

 


今日のsukida dramasは、新曲もたくさんやった。たぶん4曲やった。
活動休止中に、ゆっくりいろいろ考える機会もたくさんあって、それでできた曲だと中川さんは言っていた。

私が一番好きだったのは、「大っ嫌いで、大好きな社会に向けての曲です」と紹介された新曲だ。
いまだかつて中川さんがこんなにストレートな曲紹介をしたことがあっただろうかと驚くと共に、そのサウンドがものすごくsukida dramasで、すぐに好きになった。

新曲やるだろうなとは思ってたけど、まさかセトリの半分近くが新曲とは思わなくて、びっくりした。
これからたくさんライブで聴きたいし、音源化してほしいし、歌詞を観ながら楽しみたい。
sukida dramasは曲もだけど、歌詞もめちゃめちゃ良い。

 


本編最後は「Monday Junctionにて」だった。
疾走感のあるサウンドがいろんな感情を全部さらっていく。


"あー真っ逆様だ本当にしたいことは何だったっけ
あー真っ直ぐに経てるならこんな風に歌っていたいな"

"Monday Junctionに
僕の後悔は捨てておいて"

"フォレスト・ガンプならこう言うだろうね
愛がどんなものかは知ってるってさ"


なんかもうここまで来たら「sukida dramasが好きだ~~~~~~~~~!!!!!!」としか言えない。
それ以外の気持ちが出てこない。


本編始まりがLemonadeで、ラストがMonday Junctionにて。
この2曲は続けて一発撮りで音源化されている。
その勢いそのままに、新しいsukida dramasを見せられたみたいなライブだった。


メンバー全員がハケても鳴り響く拍手。
それが手拍子に変わるとすぐにメンバーが再びステージに現れる。


「懐かしい曲やります」

そう言って始まったのはTeddy Boyだった。
私がsukida dramasを好きになって間もなく発表され、初めての全国流通シングルにもなった曲だ。
MVでメンバーが着てたのとお揃いのパーカーを持っているし、MVが撮影されたカフェにも行ったことがある。


"Music Goes All Night Long
Music Goes Round & Round"


フロアにいる全員が手をあげてのシンガロング。
これこそがsukida dramasのライブだなと思う。


ライブが終わったあと、ふと思い出してsukida dramasの昔のブログを検索して、中川さんが書いたTeddy Boyの説明みたいなものを見つけてうわーーーーーってなったので引用しておく。

 

1.Teddy Boy
タイトル曲です。
Teddy Boyっていうのはめちゃくちゃざっくり言うとヤンキーな!ざっくり言うとやで!
僕はこのバンドをやる上で誰かに何かを伝えたいなんてことは本当に無かった。
5人で音楽をやること自体がバンドを続ける理由でした。
それでも3年もやっとるとやっぱり考え方も変わってくるわけで、表現者である以上何かを届けたいという気持ちが芽生え始めてきたんですわ。
それで何を表現するのか!そんなことは考えるまでもなく「楽しさ」であるわけです。
僕らの音楽性は狙ってこうなったわけではなくて自然と楽しさを前面に出した形になったんですよ。
もともと友達、後輩で組んだバンドやからこうなるのは不自然なことでは無いのかもしれへん!

「楽しさ」ってなんやねん!僕が行きついたのはシンガロングでした。
同じメロディー、同じ歌詞を共有できたらそれは楽しいでしょう!
好きな音楽ならね!

やからとにかく歌ってくれ!
音楽は一晩中回り続けるから!

今までの自分を乗り越えた曲です。

 

これも読むと何がどうってこともないけど「そういうことかー!?」みたいな気持ちになる。

なんかもう、本当に、sukida dramasが好きで良かった。
復活してくれて良かった。


「なんでいつの間に休止したの!?」みたいなことも思ったけど、sukida dramasのみんなが、sukida dramasであり続けるためには、こういう期間も必要だったんだろうなと素直に思えた。


MCで中川さんが「休んでた間、何してた?」となぜかフロアに問いかける場面があったが、私はというと普通に仕事してライブ行ってそれなりに楽しく暮らしていた。
sukida dramasは大切なバンドだが、ないと生きていけないわけじゃない。
他にも大好きなバンドはたくさんいる。

でもやっぱり、無性に聴きたくなるときが、ライブで観たくなる瞬間があるのだ。
sukida dramasは「楽しい」を体現したバンドだから、生であのみんなの笑顔を見ることでしか満たされない何かがあるのだ。

あと単純に私はsukida dramasのメンバーが大好きだが、私はあくまでファンの一人でしかないので、ライブでもないと生存確認ができないというのもある。
元気に生きてる姿を、楽しそうな表情を見せてほしい。

 

なんかもう何目線なのかよくわからない。
とにかく私はsukida dramasが大好きで、復活がめちゃめちゃ嬉しい。


次の5/26はいよいよ名古屋、しかも鶴舞K.D.ハポンだ。
思い出を噛み締めつつ、楽しみに待とうと思う。


sukida dramasおめでとう、ありがとう。